仙台で上位を目指す小学生～学習習慣はいつ身につくのか～

ついにきましたね、「永遠のテーマ」（笑）

中学生ぐらいの段階になると、日々のルーティンの一部に勉強が組み込まれている人と、そうしようと思ってもなかなか難しい人とがきれいに二分されている印象です。

非常に答えにくい質問ですね。先ほど「ルーティン」という言葉を使いましたが、ルーティン化している学習には「好悪の感情」が伴わない、と私は考えています。勉強が好きとか嫌いとか面倒くさいとかいう感情を、「自動化」された行動が凌駕していく、とでも言えばいいでしょうか。顔を洗う、歯を磨く、お風呂に入る、といった行動と同じレベルで学習が生活に埋め込まれているようなタイプのお子さんがいらっしゃるわけです。そうなるともうほとんど「無敵」ですよね（笑）このレベルの習慣化を中学生になってから実現するのはかなり難しいと感じます。

そうですね、幼児用のドリルを使ったり早くから公文のようなところへ出入りしたりすれば早期から勉強時間を生活に組み込めるとは思います。ただ、それよりももっと大切だと感じるのは、「生活全体が規則的であること」です。起床・就寝、食事、入浴といった日々の活動が規則的に行われていることが大前提で、そうなっている人であればあるほど学習行動を新たにルーティンとして組み込みやすくなるのではないでしょうか。

そうですね。ルーティンレベルで学習を習慣化できるかどうかの分岐点はかなり早い段階にあるのかもしれません。

いやいや（笑）歯磨きレベルでの習慣化は難しいかもしれませんが、安定した学習時間の確保は十分可能です。ただ、多くの中学生にとっては「定期試験」「高校入試」といったトリガー的イベントや「毎日自習室へ通う」といった環境的な仕掛けが必要になると思います。イベントが終わったり環境が失われたりした場合には学習時間は不安定になりやすい、とも言えるでしょう。

皆そうですから（笑）私自身のことを振り返っても、中学・高校までは「必要になればやる」という感じでしたし、一人っ子だからか、同居の祖父母に随分甘やかされて育った自覚もありまして、学習のルーティン化には程遠い生活を送っていました。ただ、そんな私でも大学に入って初めて継続的な学習ができるようになったんです。

きっかけはシンプルで、学ぶこと、知ること、世界が広がることに楽しさを見出したからですね。大学も専門課程に入れば自分の興味のあることだけを学べるようになりますよね。その分野について学び、考えることが楽しくなると、主体的にのめり込んでいくと言いますか、何かのために義務的にやる勉強ではなくなったということです。

いえいえ、むしろその領域へと生徒を誘うことが先生とか教師とか呼ばれる人の仕事なのでして……（苦笑）知る、わかる、成長する喜び、楽しさを実感できれば、ルーティン化とはまた違った意味で学習を生活の中に深く食い込ませることができます。さらにこの状態になると「主体性」「興味関心」という最大最強の武器を携えることができますね。われわれの理想郷はそこです。

おっしゃる通りです。そうした感覚を早期に体験してもらえるよう、今後も精進します。