高校入試においても、大学入試においても、数学の得意・不得意で大きな差が生まれてしまいます。
小学生についてのコラムシリーズ、「仙台での学区の選び方」、「早期の英語学習」、「母語(国語力)の養成」に続いて、今回は「算数と数学」についてお送りします。
これまで幼児期からの教育をメインテーマとしつつ、学区選びや英語、国語に関するお話をうかがってきました。そこで今回は算数・数学についておたずねしようと思います。
今回も「重い」テーマですね(笑)
難関大学に進学した生徒の、小学生時代の算数について
東大や京大、医学部に進んだお子さんは、どんな形で算数に取り組んでいたのでしょう?
私は河合塾の人間なので、言いにくい部分もありますが、これまで多かったのは「公文派」の方ですね。
やはり速習ですか?
実際そうしたお子さんと関わり始めるのは小学5年生頃のことが多いのですが、その段階で計算領域に関してはかなり先までやれてしまう子が多かったのは間違いありません。高校内容までこなす小学生も少なくありません。
その年代だと、手法はわかっていても理解はできていないと思うのですが、それでも効果大ですか?
もちろん先のことを知っている、ということ自体に意味はあると思いますが、私が見ていて感じるのは、むしろ「計算力の高さ」の方に価値があるのではないか、ということです。ドリル的な作業をやり込むことで培われた「盤石の計算力」が余計な躓きの排除と解答作成のスピードアップに大きく貢献しているように感じます。そのことは、文章題や図形問題へじっくりと取り組む「余裕」の創出にもつながりますね。
土台は計算力、ですか。
その通りです。公文でなくてはならない、ということではなく、絶対的な計算量の確保をどういう形で実現するか、を考えることが大切でしょう。
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算数・数学におけるタブレット学習について
コロナ以降、学習手段の多様化が大幅に進んだ印象ですが、この点でのタブレットの活用についてはどうでしょう?
私自身はタブレットを用いた学習に関して極端な肯定派でも否定派でもありません。子どもによってそれへの適性が異なる、というのが現段階での見解です。
ただし、「計算力の強化」という観点からすると、「タブレット学習の効用は薄い」と感じています。タブレットでドリル的学習をすることは勿論可能ですが、計算過程を大切にすることも含め、自分の手を動かして数をこなす作業に優る点があるようには思いません。
最近はAIを活用して、誤答に応じてその子に対して最適化された問題を用意できるコンテンツもありますが、そうした機能にも優位性はありませんか?
そうした機能は「諸刃の剣」であると感じています。実際、我々の塾でもそうしたコンテンツが世に出始めた頃から有効な活用方法を探り続けてきました。
その結果としてたどり着いたのは、「コンテンツの利便性が高まれば高まるほど子どもたちの『考える力』が失われているのではないか」という疑念でした。自分の間違いを分析し、ミスの要因について考え、再発防止について思いを巡らす、といった作業は算数に限らず、すべての学習の土台となる部分ですし、社会人になっても常に要求される力です。そう言った作業を幼少期からアプリなりAIなりに肩代わりさせても大丈夫だとはとても思えないのです。
なるほど。最近流行りの「個別最適化」というワードにはそんな危険性が潜んでいるのですね。
タブレットが適した場面もあればそうでないときもある、ということをわかって活用することが大切ですね。それともうひとつ。先ほど難関大に進学したお子さんは「公文派」が多かった、ということをお伝えしましたが、また別の共通点として、年齢に応じた文章題や図形の問題をその子たちはじっくりと学んでいた、という点が挙げられます。
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速習をしてしまうとその時点の学年の勉強は軽視してしまいそうですが、そこにも取り組むのですね。
そうなんです。このあたりは子ども、というよりも保護者の意識に関わる話かもしれません。どのご家庭も基礎・基本の重要性を深く理解されていて、乱暴な言い方になりますが、「小難しいことだけをやるなら通わせない」というスタンスの方が多かったことが強く印象に残っています。
まとめると、計算力の養成と基礎・基本の充実をバランスよく、ということになりますか。今回もありがとうございました。
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